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2005年5月の4件の投稿

2005/05/22

ファイルを圧縮すると更新日付が変わる

Windows2000上で、圧縮ファイルを解凍したものと、オリジナルファイルの更新日付が異なっているのに気がついた。

更新日付が
10:23:59
のものを、cab32.dllを利用したプログラムで圧縮し、それを解凍すると、更新日付が
10:24:00
となっていた。
圧縮はcab32.dllを利用しているプログラムで、自己解凍形式を選択して行った。

これに対する対策は、cab形式でなくrar形式での圧縮を行えばよい、ということだった。

FATファイルシステムでは日付を偶数秒(2秒)単位でしか記録することができないそうだ(WinRARのヘルプ及びMicrosoftサポートオンラインより)。
おそらくcab形式はこのFATの仕様を踏襲しているのだろう。
(もしかするとcab32.dll独自の仕様なのかもしれないが、cab32.dllは「圧縮/解凍エンジンとしては Microsoft が提供している純正のライブラリーを使って」いるそうなのでcab形式としての仕様である可能性が高いと思われる。)

それに対し、rar形式では0.0000001秒の精度で格納できるオプションが存在する。つまりNTFSの精度「100 ナノ秒単位」での保存が可能であるようだ。
なお、WinRARのマニュアルを読む限りでは、zip形式でもこの精度の保持は不可能らしい。
また、WindowsXPの標準機能でzip圧縮を試してみたが、やはり更新日付はずれた。

なお、10:23:59のファイルは、エクスプローラ上では10:24と表示される。
コマンドプロンプトでのdirコマンドでは10:23と表示された。


cab32.dllを使用すると、解凍時のダイアログに表示するメッセージなどもカスタマイズできるのだが、WinRARも同等の機能はあり、代替使用するのに不満な点は無かった。

以上、初出は「Windows2000質問スレッド Part74」。


2005/05/15

読書感想文

文庫になった海辺のカフカで久しぶりに村上春樹を読んでいる。
ふとgoogleで「村 上臭」を検索してみたところ、それなりに使用している人がいることが分 かった。

blogを始めた(始めた当時はweb日記だったのだが)きっかけは、本を読んだとき、その感想をどこかに残しておこう、ということだった。
時間が経過し再度同じ本を読む、あるいは読もうとしたとき当時どんな感想を持ったのか思い出したいと考えたことが何回かあったからだ。


amazonなどのオンライン書店では、書評が登録できるところが多い。
私はesbooks、今のセ ブンアンドワイで書籍をよく購入する。
ここでも「み んなの書店」という名前のサービスが行われている。

このサービスを素晴らしいと感じる理由は、書評を書く人が「仮想店舗の店長」になるところである。サービスにログインすると、自分の仮想店舗の売り上げや 訪問者数が表示される。

amazonなどのシステムだと、つまらない本にはつまらないという内容の書評がつくが、セブンアンドワイのシステムでは、書評を書く人をセブンアンドワ イと同じ立場に立たせることで、より売り上げを伸ばせるような文句だけを労せずして店先に並べることが出来る。

ただし、私(購入者)からすると、セブンアンドワイの書評は信頼性が無いということになってしまうのだが。
また、実際にセブンアンドワイの書評を見てみると、あらすじの説明だけ、といった文章が同一の書籍に対して何個もぶら下がっていたりしてかなり見苦しい。
これは、仮想店舗で書いた書評が無条件に書籍のページに掲載されることと、書評自体を他人が評価するシステム(amazonの「参考になる」の人数のよう な)が無いためではないかと思われる。

こういった、どちらかというとデメリットの方が大きいような気がするサービスを私は敢えて利用してみて、つまらない 本にはつまらないと書くことにした、
ということもすっかり忘れていた。

思い出したきっかけは、久しぶりに読んだ村上春樹が、やはり予想通りつまらなかったことである。


村上春樹の小説は何冊か読んできたのだが、未だに面白さが分からない。
それでもねじまき鳥クロニクルはまあまあだと思ったので、この本も文庫化に伴って購入してみた。
だが、感想は「面白くない」だった。
ちなみに、まだ上巻の2/3程を読んだところであるが、下巻を購入すべきではないかと考えている。
昔村上春樹を読んだときは、それでもいわゆる村上臭がそれなりに楽しめたりしたのだが、
この本では全くそれが感じられない。私が慣れてしまったせいなのだろうか?
話の進められ方もねじまき鳥の二番煎じというか、ワンパターンである。
心情描写も情景描写も悪い意味でリアリティが無い。チープであり、胡散臭さが漂う。
出血すると血が止まらなくなるという血友病にかかっている人が、怪我の恐れがあるにも拘らず「楽しいから」という理由で料理をする、
これと同様の論理でドライブが趣味であるのであれば理解できる。
しかし、包丁で怪我をすると病院に行かないといけないけど、交通事故なら致命傷にしかならないからその必要が無い(血友病で無い人と同様の煩わしさであ る)
という理由で料理でなくドライブを趣味にすることなど本当に有り得るだろうか。

2005/05/07

にちゃんねるへのトラックバック

にちゃんねるへトラックバックが出来るようなので試してみた。
トラックバックの方法はこ ちら

にちゃんねるへトラックバックを行うことにどのようなメリット/デメリット/その他特徴があるだろうか。
  • トラックバックを行わない場合と比べ、おそらく目にする人の数 が多くなる。
  • 文字数制限を気にせず書け、それをスレッドへ反映させられる。 ただし、スレッドへ直接書き込む場合と比べ、発言の影響力は小さい、か。
  • 発言者の識別子としての機能は、トリップと比べてどうだろう? あまり変わりないか。
  • なりすましに対しては、不正アクセス防止法がある分、blog からのトラックバックが有利か。トリップ解析は法律に抵触しないだろうから。
  • sageで書き込まれる。
  • 6行消費する割に、ぱっと見の内容が薄い。
  • 連続書き込みなどのにちゃんねるの制限を受けなくなる、のか?
  • これも制限の緩和という意味では同じだが、書き込み後の修正、 削除ができる。
今のところ、誰かが有意義にトラックバックを利用している例を見たことが無いのであまり思い浮かばない。
そもそもにちゃんねるのスレッドに気軽に書き込める以上、わざわざトラックバックする必要性は限られるのではないだろうか。

どこかの板では有効活用されていたりするのだろうか。

なぜ年寄りはOOを受け入れないのか

(OOで開発を行うと昔とは全く違って素晴らしいシステムが出来上がる、という提言に対して)
そんなわけない、信じねえよ。
というのがこのスレッドにおけるOO非支持者の考えの根元にあるような。
(あとはもう少し卑近な考え「自分が今使ってる言語で不自由ない」「今使ってる言語と同じ手段では(OOPLのひとつである)Javaで目的を達成できな い」などか。)

「銀の弾丸はない」という言葉(最近この言葉は努力を行わないことに対する免罪符のように使われることが少なくないのであまり好きではないのだが)の通 り、OOもまた、OO以前と『全く違っ』た考え方ではないし、OO以前と『全く違っ』た高効率で低コストな開発が行えるわけでもない、と思う。

開発の対象となるシステムが大規模化・複雑化している流れの中、OO以前の「全構造化アプローチ」では間に合わなくなってきて、出来る人が頑張ればどうに かなる時代でもなくなってきて、にちゃんねるでいうところの「ドカタ」の頭数もちゃんと人月計算に組み込めるようなアプローチ改善の結果がOOではない か。
OOPLにおいて厳密さやら安全性が殊更叫ばれているのも、そういう理由からだろう。

冒頭の信じねえよ、という考えは正しいと思うし、もし信じてしまっている人がいればそれはそれでどうかと思う。
しかし、では、どのようなアプローチで大規模化するシステム開発に対応していくのだろうか(本スレ内のアンチOOな人は、大体において既存の仕組みでどう にかしたい/できると考えているようだが)。

というわけで、3スレ目が立つのならば、表題のスレタイにして欲しいなあ、と思う。
「年寄り」はあまり本質ではないが、「Java」よりは「年寄り」で煽った方が意図に沿った流れになると考える(Javaの言 語スレア ンチスレも既にあるわけだし。あとOOに限ったわけではなくて新しい考 え方/パラダイム全般についてのタイトルが良いのだけれど次数制限とかありそうなので)。
あと、これからSEなりPGなりになろうと思っている若い人には、ちゃんと時代の流れを読んで、(今 既にSE/PGである人たちの一部にいるような)年寄りみたいに、自分の今知ってる知識に満足し、それ以外を否定するような頭の固い人にはなって欲しくな いなあ、という思いもあったりするため。

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