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2007年10月の8件の投稿

2007/10/31

Swing入門以前 - Swingの概念モデル(2) - root pane

前回使用したJFrameのgetContentPaneメソッド定義コードを見てみる。すると、以下のように記述されている。

public Container getContentPane() {
    return getRootPane().getContentPane();
}

フレームから取得していたと思っていたコンテンツ区画(content pane)は、実際にはフレームのルート区画(root pane)から取得していることがわかる。

root区画はJFrameのフィールドrootPaneとして定義されており、これは本当にフレームの部品であることがわかる。(さらにいうと、JRootPaneクラスにちゃんとcontentPaneフィールドが定義されている。)

この情報を基に、前回の概念図を修正すると、以下のようになる。

swing04_root_pane

つまり、トップレベルコンテナ(top-level container)とコンテンツ区画の間にもう1階層存在していたことになる。

より正確に記述すると、ルート区画には、上図の「メニューバー」「コンテンツ区画」の他に2個「階層化区画(layered pane)」「ガラス区画(glass pane)」、計4個の区画を持っている (レイアウトについては、前回から引き続き説明を省略。また別の機会に)。

メニューバーを除く3つの区画は、JRootPaneのコンストラクタで作成されている。

public JRootPane() {
    setGlassPane(createGlassPane());
    setLayeredPane(createLayeredPane());
    setContentPane(createContentPane());
    setLayout(createRootLayout());
    setDoubleBuffered(true);
    updateUI();
}

メニューバーは前回記載した通りオプションであるため、必要になった時点で作成される。

以上をまとめ、最終的な概念図として、Sunのサイトにあるような、下図に示したものとなる。 

swing05_all_panes

前述の通り、ルート区画上に3つの区画「階層化区画」「コンテンツ区画」「ガラス区画」が乗っているイメージであるが、3つの上下関係の概念はなぜこの図のようになっているのか、次回調査していきたい。

2007/10/29

デジカメ購入検討 - 購入

前回記載したとおり、購入に当たって比較すべきポイントがあることがわかったので、カタログスペックや実写サンプルをちゃんと見て検討しようと思っていた。が、今日家電店に言った際に結局衝動買いで購入してしまった。

一応、検討した結果を記載しておくことにする。

IXY DIGITAL 2000 IS それほど画素数にはこだわらないし、910ISの広角の方が魅力的。
IXY DIGITAL 910 IS 四隅がボケる(後述)とよく書かれている。
LUMIX DMC-FX100 最も歪みが小さいように感じる。FX33に有るおまかせiAモードがこれには無い。
LUMIX DMC-FX33 910ISと共にトップ候補。本体サイズが魅力的。
LUMIX DMC-FX55 液晶の大きさにはこだわらないのでFX33に対するメリットが感じられない。
OLYMPUS μ795SW 防水が魅力。ただ手ぶれ補正機能が無いに等しいらしいのと、動画撮影時間が短いらしい。

スキー・スノーボードで、というのが結構写真を撮るシチュエーションとして比率が高いので、μ795SWの検討もしたが、通常のシーンでは手ぶれや顔認識機能が無いことがかなりデメリットとなると思い除外した。また動画機能が弱いのも痛い。ゲレンデ用としては、静止画の画質は割り切って別途Xacti DMX-CA6等を購入することにする。

2000IS、FX55はそれぞれ910IS、FX33に対するメリットが感じられないので検討を打ち切る。広角はやはり欲しい機能だと感じる。

その他の機種について、画質を見てみた。以下インプレス社デジカメWatchのサイトより。

また、夜景撮影について、キタムラのサイトより。

公式サイトにもサンプルはあるが省略。同じ条件で撮影していないので比較は難しい。

画像の歪みの無さについては、デジカメWatchのページ、タイルの写真を見るとFX100が飛び抜けてよいように見える。次点は僅差でFX33か。900ISの四隅のボケについてもこの写真で確認できる。ただ、Xacti-CG6が極端なだけで、いずれも許容範囲内だと感じた。

フラッシュのスペックについて。FX33が一番良いことになっている。

  ワイド端 テレ端
FX100 0.6~5.0m 0.3~2.5m
FX33 0.6~6.3m 0.3~3.1m
900IS 0.3~4.0m 0.3~2.0m

以上の結果、個人的にはFX33が良いのかなと思った。

 

が、実際に買ったのは910IS。その他FX33との差を強いてを挙げると、電源ON/OFFまでの時間が910ISの方が短いこと、FX33の電源スイッチやモード切替ダイアルUIがあまり気に入らなかったこと、が有る。違う日に店に行っていたら別の機種を購入していたのだろうな、と思った。

ケースと液晶保護シートは一緒に購入した方が良いと思う。展示品の910ISを見ると、角がはげやすいのかな、と感じた。

2007/10/28

WindowsLiveフォトギャラリーをインストールすると、WindowsエクスプローラでMP4のでサムネイルが表示されてしまう

概要:Windows Liveフォト ギャラリー Betaをインストールすると、Windows Explorerにおいて、通常では表示されないMP4のサムネイルが表示されるようになる。ただし、スピードが遅いために使い物にならない。

 

QuickTime Playerの挙動が変わっているのは前回記載したとおりだが、Windows Explorerの挙動も変わっていた。

エクスプローラの検索機能から「画像、ミュージック、またはビデオ(P)」を選択して検索を行うと、検索結果が表示されるまで時間が非常にかかるようになり、かつ、検索処理中は検索をキャンセルできない。検索処理完了後ウィンドウを見てみると、以前は表示されていなかったMP4ファイルのサムネイルが表示されるようになっている。どうやらMP4サムネイル作成に時間がかかっているようだ。

しかも、1度縮小表示で開いたディレクトリを開きなおす場合、ウィンドウをスクロールさせた場合でもかなり時間がかかり、キャッシュ機能が無い可能性がある。

記憶をたどって見たところ、Xvid MPEG-4 Video Codecを最近インストールしたのを思い出した。

MP4ファイルのサムネイル表示を行うためには結構面倒な手順を踏む必要があるようなので、コーデックをインストールしたくらいでこのような挙動になるかは疑問だったのだが、とりあえずアンインストール、Thumbs.dbファイルの削除、及び再起動してみることにした。

結果、相変わらずサムネイル表示され遅いままだった。

タスクマネージャを見てみると、エクスプローラが固まる際にプロセス"WLXQuickTimeControlHost.exe"のCPU使用率が上がっていた。これがインストールされたのは…つい先ほど。WindowsLive Writerインストーラを起動すると、一緒にインストールを促されたので、ついをアップデートするついフォトギャラリーもインストールしてしまった。Picasaで十分なのに。

というわけで早速フォトギャラリーのアンインストールを実施した。…WindowsLiveインストーラ自体もインストールされていたのでこれもアンインストール。

ベータ版ということなので、あまりアプリケーション単体の品質についてはあまり期待するべきではないのかもしれないが、勝手に既存のアプリの挙動を変えるのはいかがなものかと思う。昔のMicrosoftにはよくある話だったが、最近はましになったと思っていたのだが。

フォトギャラリー自体は悪くないアプリだと思うので、動画ファイルのサムネイル表示を抑止するなどの対策を採って使用する分には良いのかもしれない。が、私は前述のPicasaの使用を続ける。

2007/10/27

Vistaでは相変わらずQuickTimeでBuffer overrun detected

VistaのQuickTimeもアップデートを行ってみたが、症状は改善されなかった。

XPで今のところ問題が起こっていない理由は、QuickTimeアップデートによるものではなく、何かコーデックをインストールしたせいかもしれない。動画編集を行っていると他のアプリを含め不安定になるのが変わっていないように思う。

せっかくなので画面をキャプチャした。画面が崩れたり止まったりするのは、エンコードに失敗しているわけではなく、Vistaでの再生時特有のもの。XPで再生すると正常に再生される。

 

 

niftyも動画共有サービスを行っていたのを思い出したので利用してみた。QuickTimeをアップデートする際のQuickTime Playerのアプリケーションエラー。これはコーデックとかの問題ではないと思うが。

Soapboxで動画がアップロードできなくなっていた

私は動画を公開する際、

のいずれかを使用している。

Picasaはどちらかというと静止画メインで使用しており、静止画閲覧の操作感が良いのであまり動画で容量を消費したくない。

SMILE VIDEOは、いわゆるニコニコ動画。閲覧者もアカウントを取得する必要があるのであまり使用していない。最近は画質も下がっているので使用する意義も無くなった。また、一般的には、あまりプライベートな動画をアップロードするサービスではないと認識されていると思う。

最後が、今回話題にするMSNのSoapbox。最近使用していなかったのだが、MSN Videoというサービスと統合し、Soapbox on MSN Videoというサービスになったようだ。

しかし、実際にそのサイトに行ってみると、アップロードできるようなフォームが無い。また、Firefoxではまともにページが表示されない。

さて、本題の、Soapboxへの動画アップロード方法について。ページ下部のリンク「国/地域」でUnited Statesを選べば英国のSoapbox on MSN Videoサービスを利用できる。画面上部のタグに"Soapbox User Videos"が、以前のSoapboxサービス。

soapbox01

soapbox02

日本語サービスサイトから飛ぶページであるにもかかわらず、言語選択に日本語が無い。

英語サイトではFirefoxでも正常に表示される。

XP上のQuickTimeでバッファオーバランエラーが無くなった

何度かVista上のQuickTime再生問題については記載してきた。

この後、結局WindowsVistaを使用することを止めたのだが、XP上でもQuickTime7.2と、これに対するアップデートを行った後、例の"Buffer overrun detected!"エラーが表示されるようになってしまった。

表示されるのはQuickTime Player終了時だけだったので、あきらめていた。

本日、QuickTime自動更新を受け取ったので更新し、動画を再生してみたところ、問題なく再生できるようになっていた。

この更新は、おそらく10月3日のセキュリティアップデートだと思われるが、バージョン表記も変わっておらず、公開日から通知がかなり離れていることもあって、本当にそうなのか確信が持てない。また、上記のページを読んでも、該当するような修正点は無いように思える。

とりあえず、XP上での問題は解決か。後ほどVistaでもQuickTimeをアップデートしてみることにする。

なお、Vistaでこのエラーが出る、というのはよく見かけるが、Webを検索して見たところ、XPで発生するのも珍しくはないようだ。

2007/10/22

デジカメ購入検討 - 所有しているカメラの問題点について

現在使用しているカメラはSANYO Xacti DMX-CG6というモデルだが、静止画を撮影するに当たって問題があると感じた点は以下の通り。

  1. 撮った写真が反時計回りに傾いてしまう
  2. 歪みが大きい
  3. 暗い場所での静止画撮影が(少なくともオートでは)実用に耐えない
  4. ブレる

1.及び2.のサンプルはこちら。

SANY0056

上のオリジナル画像を、中央に見える建物が垂直になるように画像を回転させたものがこちら。つまり1.を解消した画像になる。左側の建物の歪みがよりわかりやすくなっていると思う。

SANY0056_rt

1.に関しては、カメラの形状が影響していると考える。このカメラは動画撮影を売りとしているため、片手(右手のみ)で持つことを前提としている。このため、静止画を撮影する場合も片手で撮ることになり、カメラ本体を水平に保ちにくい。

2.に関しては、歪曲収差、あるいはディストーションという単語で検索すれば原理はわかる。以前IXY DIGITAL 320というカメラを使用していたときは全く気にならなかったたが、レンズによっては素人目でも違和感を感じることがわかった。にちゃんねるで尋ねてみたところ、スペック表に数値として表れるものでは無いそうなので、サンプルをチェックする必要がある。

3.に関してはオートホワイトバランス,ISO等の自動設定があまりかしこくないのかな、と思っており、マニュアルで設定すればおそらく改善されると考える。ただし、スペック表で表れる「フラッシュの撮影可能範囲」も、他機種と比較して短いため、この性能も影響していると考える。IXY 320と比較した結果は以下の通りだが、ワイド端の1.7mと3.0mという差が影響しているのだと考える。

  Xacti DMX-CG6 IXY DIGITAL 320
ワイド端 0.1m~1.7m 0.47m~3.0m
テレ端 0.8m~1.3m 0.47m~2.0m

4.については、手ぶれ補正が無いことと、1.の問題で書いた、片手で持つ形状になっていることが挙げられる。片手で持っている状態でシャッターを押すために力を入れると、やはり本体も動いてしまう。

3.と4.については、問題のある画像は消去してしまっているのでサンプルが示せないが、結婚式2次会など、暗い室内での撮影はかなり難しい。

なお、動画については、暗い場面でも予想以上に見られるものが撮れる。

2007/10/21

Swing入門以前 - Swingの概念モデル

はじめに

趣味でSwingプログラミングを始めようと思い、Amazonで入門書を購入してみたりWebで日本語入門サイトを読んでみたりした。

数日経った結果、ウィンドウの作成方法、ボタンの貼り付け方、イベントの受け取り方などは理解できた。ただ、そもそものSwingの概念が良くわからない。書かれているコードは理解できても自分でアプリケーションを作ろうと思うと、途端に何を書けば良いのかわからなくなる。

1次情報元であるSunのサイトを探して見た結果、わかりやすい資料がチュートリアルとしてまとめてあった。しかし、これに相当する日本語のサイトが(個人サイトも含め)無さそうだった。

このような経緯で、チュートリアル"Using Top-Level Containers"を、私が理解した範囲で記述することにした。

トップレベルコンテナ(Top-Level Container)

Swingコンポーネントを使用するプログラムは、少なくともひとつのトップレベルコンテナが必要である。

swing01_toplevel

トップレベルコンテナとは、JFrame, JDialog, JAppleのいずれかであり、スタンドアロンアプリケーションを作成する場合には、通常JFrameを用いる。

 

コンテンツ区画(content pane)及びメニューバー

 トップレベルコンテナはコンテンツ区画を持っており、メニューバーを除く全てのコンポーネントは、このコンテンツ区画に設置する。なお、 メニューバーの設置は必須ではない。

swing02_contentpane

コンテンツ区画にラベルを1個設置した場合、以下のようなイメージとなる。

swing03_addlabel

メニューバーはトップレベルコンテナに直接設置するので トップレベルコンテナのメソッドを用いる。

frame.setJMenuBar(menuBar);

一方、ラベルの設置はコンテンツ区画に行うため、トップレベルコンテナからコンテンツ区画を取得した後、そこへaddする。

frame.getContentPane().add(label);

ただし、add とその派生メソッド、remove および setLayout は、必要に応じて contentPane に転送されるようにオーバーライドされているため、実際には以下のコードでも動作可能である。

frame.add(label);

また、getContentPaneメソッドはJComponentオブジェクトではなくContainerオブジェクトを返すため、必要に応じて(JComponentなどに)キャストして使用する場面が多い。

  その他の区画(pane)

ここまでは基本的な説明を行うため、基本的なpaneのみを登場させた。実際のSwingの構造は"How to Use Root Panes"に示されているようなものになっているらしい。次回はこのページを理解しようと思う。

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