[読書]「実装パターン」ケント・ベック
まえがきより:
この本で取り上げないことを以下にあげよう. この本には多くの見解が含まれ, 最終的な判断は読者任せにされている. よって, スタイルガイドではない. この本の大部分は, 一般的なプログラマでなければ, 1日に何度も行うような小さな決定について書かれている. よって, コード設計の本ではない. パターンの記述形式は独特で, その場限りなので(特定の目的のためだけに作られているから), パターン本ではない. Java言語の機能の多くを網羅しているが, 読者にJavaの知識があることを前提としているので, 言語の本でもない.
以下、読んだ感想を箇条書き的に。
- タイトルに「パターン」とあり、表紙にもでかでかと書かれているにも関わらず「パターン本ではない」とはこれいかに。
- Javaの言語仕様に依存した話の割合が多い。コード例もJava。
- 他の言語学習者がこの本を読む意味は無いと思う。
- クラスを設計する際、どういうことに注意を払って、どういう実装を選択すべきかというような内容が書かれた本。
- Effective Java、リファクタリング、テスト駆動開発入門を読んだことがないのであれば、先にそちらを読むべきだろう。これらの方が具体例が書かれており、理解しやすい。
- 具体例があるものもあれば、無いものもある。
- 実際に出会ったことがあるパターンであればすぐ言いたいことの見当がつくが、コード例も無く出会ったこともない記述は、意図が分からないものもあった。
- 同一コンテキスト内では文の抽象度を同一に保とう、というような話題が何回か登場するのだが、この本自体、パターンの説明ごとに説明の具体度が異なるので、あまり読みやすいとは思えないのが残念だ。
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