« Google Reader は30日以上、10,000件以上の未読管理ができない | トップページ | Nixie Clock(Android用秒表示時計) Ver.0.4.0 Xperia対応 »

2010/09/05

さきゅばす/coroid用ffmpegビルドの変更点

以前のパッチ作成時点から、ffmpeg本体に入れられたいくつかの変更のため、そのままパッチを当てられなくなっていました。

この点について簡単にメモしておきます。

configureオプションの変更

--ebable-libfaadと--enable-avfilter-lavfがなくなっていました。

libfaadについては、

FFmpeg rev.23653から、libfaadが削除されました。
HE-AAC v2デコーダーが本体に実装されたので、libfaadは不要になったらしいです。
(: FFmpegのコンパイル (2010/6/15) お気に入りの動画を携帯で見よう より)

ということだそうです。

fvfilter-lavfについては、コミットログに

------------------------------------------------------------------------
r24569 | stefano | 2010-07-28 17:56:49 +0900 (水, 28  7月 2010) | 2 lines
Remove reference to the unexisting movie filter and the corresponding
useless --enable-avfilter-lavf option.
------------------------------------------------------------------------

とありますので、元々意味が無かったんでしょうか。

 

ビルド時のエラー

makeを実行すると以下のエラーで止まります。

libavfilter/parseutils.c: In function 'color_table_compare':
libavfilter/parseutils.c:217:5: error: implicit declaration of function 'strcasecmp'

r23823の変更の影響のようです(参考)。configureコマンドを実行した後にconfig.makファイルを開きCFLAGSの行から-Werror=implicit-function-declarationを削除することで暫定対応できます。

なお、これはIssue2067 mingw broken compilation (error on implicit-function-declaration) によるとMinGW側のバグだそうなので、MinGWを修正してしまう対応を採るのであれば、このissueのリンク先にパッチがあります。

 

構造体の変更

これが一番対応が大変なのですが、AVFilterPicAVFilterLinkが変更されていてそのままではコンパイルできません。AVFilterPicは構造体名の変更、AVFilterLinkはメンバ変数名の変更などがありました。関係するコミットログを抜粋して下に載せておきます。

------------------------------------------------------------------------
r24284 | stefano | 2010-07-17 19:44:14 +0900 (土, 17  7月 2010) | 6 lines

Rename AVFilterPic to AVFilterBuffer.

The struct is going to be used for audio data as well, so the new name
is less misleading.

Patch by S.N. Hemanth Meenakshisundaram smeenaks AT ucsd DOT edu.
------------------------------------------------------------------------
r24732 | stefano | 2010-08-07 10:15:34 +0900 (土, 07  8月 2010) | 11 lines

Rename fields:

AVFilterLink.srcpic    ->  AVFilterLink.src_buf
AVFilterLink.cur_pic   ->  AVFilterLink.cur_buf
AVFilterLink.outpic    ->  AVFilterLink.out_buf

The new names are more generic and more consistent, since the struct
they contain, which was named AVFilterPicRef, has been renamed to
AVFilterBufferRef.

Patch by S.N. Hemanth Meenakshisundaram %smeenaks%ucsd%edu%.
------------------------------------------------------------------------
r24763 | stefano | 2010-08-11 20:06:04 +0900 (水, 11  8月 2010) | 9 lines

Separate video specific BufferRef properties into VideoProps.

Define a new struct AVFilterBufferRefVideoProps and add a type field
to AVFilterBufferRef.

Video specific properties in AVFilterBufferRefVideoProps are now
referred to by *video pointer in AVFilterBufferRef.

Patch by S.N. Hemanth Meenakshisundaram smeenaks->ucsd.edu.

« Google Reader は30日以上、10,000件以上の未読管理ができない | トップページ | Nixie Clock(Android用秒表示時計) Ver.0.4.0 Xperia対応 »

コメント

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: さきゅばす/coroid用ffmpegビルドの変更点:

» さきゅばす/coroid用ffmpegビルドpatch更新 [雪羽の発火後忘失]
前回記載した変更点をパッチに反映しました。ダウンロードはこちらから。 [続きを読む]

« Google Reader は30日以上、10,000件以上の未読管理ができない | トップページ | Nixie Clock(Android用秒表示時計) Ver.0.4.0 Xperia対応 »

other sites

  • follow us in feedly
  • github
  • stackoverflow

ソフトウェアエンジニアとして影響を受けた書籍

  • Christain Bauer: HIBERNATE イン アクション

    Christain Bauer: HIBERNATE イン アクション
    理論と実践が双方とも素晴らしい製品であるHibernate。本書はそのプロダクトを書名に冠していますが、Hibernateを使うつもりがなく、ORマッピングの解説書として読むにしても十分な良書です。Second EditionとしてJava Persistence With Hibernateという書籍も出版されていますが、残念ながら現在のところ 和訳はされていません。-インアクションは2.xの、Java Persistence-は3.1の頃のものなので、最新版とはちょっと違うところもあることに注意。 (★★★★★)

  • アンドリュー・S・タネンバウム: 分散システム 原理とパラダイム 第2版

    アンドリュー・S・タネンバウム: 分散システム 原理とパラダイム 第2版
    クライアント/サーバシステムを構築する上で必要となる知識が総論されてます。Web技術者も、フレームワーク部分を開発するのであれば必読。 (★★★★★)

  • Joel Spolsky∥著: ジョエル・オン・ソフトウェア

    Joel Spolsky∥著: ジョエル・オン・ソフトウェア
    前述の書籍「ソフトウエア開発プロフェッショナル」をより砕いたもの、という感じでしょうか。 前書きではプログラマでなくSE向けの本のように書かれているが、プログラマが読んでも面白い本であると思われます。 SEになった新人(あるいはそういう会社に入る/入りたての人)にとっては、これからどういったことが仕事を遂行していく上で起こりえるのか、どのように考えて行なっていけばいいのか決定する助けになると思います。 元は″Joel on Software″というブログの記事で、web上でも一部日本語で読めます。 http://japanese.joelonsoftware.com/ (★★★)

  • ドナルド・C・ゴース,ジェラルド・M・ワインバーグ: ライト、ついてますか

    ドナルド・C・ゴース,ジェラルド・M・ワインバーグ: ライト、ついてますか
    問題解決(一昔前のの流行語で言うところの『ソリューション』)能力は、システムエンジニアのスキルとして備えるべきもののうちのひとつです。しかし、これは難しい。学校で出されるテストと違い、唯一の、(問題提出者が想定している)解を求めるだけが「問題解決」では無いからです。そもそも、何が問題なのか、それは本当に問題なのか、それは本当に解決すべき問題なのか、その問題解決方法は正しいのか、などを解決しなければ、「その解は正しいのか」に辿りつくことができません。この本の最も良いところのひとつは、本があまり厚くないこと。すぐに読めるし、何回も読み返す気になるでしょう。 (★★★★★)

  • スティーブ・マコネル: ソフトウエア開発プロフェッショナル

    スティーブ・マコネル: ソフトウエア開発プロフェッショナル
    コードコンプリートで有名なスティーブマコネルの著書。新人SEに読んで欲しい。個人として業界の中でどうあるべきか、組織としてどうあるべきか、SEのプロ意識とは?SEの心構え概論、といったところでしょうか。また、業界における資格の重要性についても説かれています。この業界では資格が特に軽んじられる傾向がありますが、この傾向はどんな弊害をもたらすのか、将来的にこの業界は資格に対してどのような姿勢で臨んでいくべきなのか。日経BP社では(他の出版社もだが)最近、似たような類いのあまり面白くない書籍が乱出版されていますが、この本は別格だと思うので安心して購入して欲しいと思います。 (★★★★★)

無料ブログはココログ