[追記]以下に書いたような方法でSSHでわざわざリモートアクセスして設定ファイル書き換えなくても、WebUIの共有>RSYNCで、GUIから設定できますね…
前回、rsyncがsshdのせいで遅い、と書きました。これについての対策です。
タイトルにはDuo v2と書きましたが、おそらく同一ファームウェア/アーキテクチャを採用しているNV+v2を始め、公式フォーラムを見る限り、その他のReadyNASでもCPUがボトルネックになっているのであれば同様の方法で改善できるのではないかと思います(適用するAddOnやWebUIにはもちろん差異があるはずですが)。
あまりまともにrsyncを使用したことが無かったので知らなかったのですが、rsyncはデーモン経由で転送を行うことができ、この場合sshを通らないので暗号化/復号コストがかからないのでCPU使用率を下げられるようです。
以下、ReadyNASでの設定手順です。なお、以降ReadyNASのIPアドレスを192.168.11.10として記載していますが、適宜自身の環境に合わせて読み替えてください。
注意: 下記記述の実行は自己責任の下で行ってください。
- https://192.168.11.10/admin/index.html にアクセスし、RsyncをONにする。(これを行うことでrsyncdが立ち上がる設定になる、はずです。私はセットアップ完了直後にONにしたので確証はないのですが…)
- こちらにある”Enable Root SSH Access”のARM版EnableRootSSH_1.0-arm.bin(Duo v2/NV+ v2の場合)をダウンロードする。
- Web管理画面の「アドオン」のページ右上にある「アドオンの追加」ボタンを押して、先程ダウンロードしたアドオンを選択する。なお、ダウンロードページに書かれている通り、このアドオンをインストールした場合サポートを受けられなくなる場合があることを認識してください。
- アドオンをインストールすると再起動を促されるのでそれに従う。
- 再起動完了後、sshでReadyNASにログインする。IDはroot, passwordは初期設定時に登録したadminのものと同一。
- ps aux | grep rsync コマンドでrsyncデーモンが起動していることを確認する。また、引数に指定されている設定ファイルの場所も確認( /etc/frontview/rsync/Shares.conf のはず)。
- 上記で確認した設定ファイルを編集し、デーモン経由で転送できるようにする。設定方法の詳細はmanや後述参考URL先を参照。
- 下記コマンドでrsyncdを再起動する。
/etc/init.d/rsync restart
これでデーモン経由の転送が行えるようになりました。実行コマンドについても後述参考URL先を参照してください。
私の環境では
rsync –auv . hoge@192.168.11.10/c/backup/
とした場合は8MB/s程度なのに対し、
rsync –auv . rsync://192.168.11.10/backup
だと16MB/s程度と、2倍の差が出ました。(しかしこれでもWindowsよりずいぶん遅い…ソースファイルみたいな細かいファイルが大量にあるので、そういったファイルの性質が原因かも。要調査。)
参考URLにあるとおり、デーモン経由の転送はNFS+rsyncより負荷が軽いそうなので、ファイル転送はこれでいこうかと思います。
[追記]WebUIで一旦rsyncをoffにした後再度ONにすると、設定ファイルが書き換わるようです(具体的にはread only = no の記述が消えていました)。あまり頻繁にON/OFF切り替えるようなものではないと思いますが、留意を。
参考:
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