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2013年5月の3件の投稿

2013/05/26

Ubuntu13.04(amd64)上でのAndroid開発環境セットアップメモ

まず32bit版ライブラリが無いとAVDが作成できませんのでそれらをインストールします。その際、少し古い記述ではia32-libsをインストールせよと書かれていますが、現バージョンのUbuntuではそのようなパッケージは無い、と怒られてしまいます。
代わりに以下のパッケージ群をインストールします。
sudo apt-get install libc6:i386 libncurses5:i386 libstdc++6:i386 libz1:i386 libsdl1.2debian:i386

次にIntel VTを利用した高速なAndroidエミュレータを利用するための設定を行います。WindowsのIntel環境だとAndroid SDK Managerから一発インストールできるようですが、Linuxでは手動設定が必要になります。…記載が面倒なので参考リンクを。
補足すると、13.04では
  • kvm, libvirtdグループへのユーザ追加はインストール時点で行われる様で、adduserコマンドは必要ない(再ログインが不要かどうかは確認しませんでした)
  • 「Android SDKのtools/libのパスをLD_LIBRARY_PATHに追加」を行わなくても動作した
なお、android create avdコマンド引数の-tに指定する数字は、android list targetsコマンドで確認できます。

以前はWindows/AMD環境で開発していたので仮想化支援技術を用いたエミュレータ実行ができなかったのですが、LinuxだとAMD CPUでもOKなんでしょうかね…?
AMD Virtualization (AMD-V, SVM) extensions (only supported for Linux)
(Using the Android Emulator | Android Developers の Configuring Virtual Machine Acceleration より)

2013/05/25

Windows8で画面の色を設定する

前回「Windows8の色設定がひどい」で記載した通り、設定画面からできる色の変更は限定的なものに留まり、Windows7以前のような文字色、背景色、選択色などの変更はできなくなっていました。

しかしながら、Windows8では前回示した例のように、全体的に色基調が淡い感じになっとており、エクスプローラーの非アクティブ時選択色以外でもわかりづらいところが複数あることに気付いたため、これを何とかしたいと考えました。

 

Webを検索したり試行錯誤した結果、以下の手順でWindows7相当の色設定が可能であるようです。

 

  1. デスクトップを右クリック > 個人設定 を選択し、表示された設定画面上でハイコントラストテーマのいずれか(4種類あると思いますがどれでも構いません)を選択する。
  2. レジストリエディタを開き、 HKEY_CURRENT_USER\Control Panel\Colors にアクセスする。
  3. ここに色設定を行う箇所とその箇所のRGB値が保存されているので、必要に応じてRGB値を変更する。
  4. レジストリを保存した後、デスクトップを右クリック > > 個人設定 > 色 を選択し、表示されたダイアログ上の「変更の保存」ボタンを押す(何も変更する必要はありません)。
  5. 一度サインアウトすると設定が反映される。

 

レジストリを編集する前にはバックアップを取っておいた方がよいでしょう。また、上記レジストリ値の一部は、4.で表示した設定ダイアログから変更することが可能です。

4.の手順を踏まない場合、一部の箇所(サインイン画面など)に設定値が反映されないようです。

 

レジストリ項目の意味は、私が調べた限りでは以下の表のように予想されます。「対応するコントロールパネル項目名」に記述があるものは、前述した設定ダイアログから編集が行える項目です。

これらのレジストリ項目名を検索するといくつかのページがヒットするので、Windows8で新たに導入された項目ではないようです。それらのサイトの説明も参考にできると思いますが、Windows8で新しく意味が追加されたり意味が変わっているようなものもあります(たとえば”Window”はウィンドウの背景色だけでなく、サインイン画面やモダンUI背景色も兼ねる。また、Scrollbarは名前に反してスクロールバーの色に影響を与えない。など)ので注意が必要です。

前回のエントリの最後に「あまり期待する結果になりません」と記載したのもこれが原因で、予期しない箇所同士の色設定がひとつの項目にまとめられているため、どうしても妥協せざるを得ない箇所が出てくると予想されるからです。例えば「ウィンドウの背景は白色に近い色にしたいが、モダンUIの背景色は白色だと明るすぎるので変更したい」といったことが不可能です。

 

レジストリ項目名 対応するコントロールパネル項目名 補足
ActiveBorder (無し) Active Border(使用されていない?)
ActiveTitle アクティブウィンドウのタイトル・背景  
AppWorkspace (無し) Background of older MDI apps and no document open ButtonFace
Background (無し) デスクトップ背景色
ButtonAlternateFace (無し)
ButtonDkShadow (無し) 3Dコントロールベベルの影の色
ButtonFace ボタン・背景  
ButtonHilight (無し) 3Dコントロールベベルのハイライト色
ButtonLight (無し) 3Dコントロールのハイライト色
ButtonShadow (無し) 3Dコントロールの影の色
ButtonText ボタン・前景  
GradientActiveTitle (無し) Active Title Bar Gradient(Win8ではタイトルにグラデーションがかかっていないので使用されない?)
GradientInactiveTitle (無し) Inactive Title Bar Gradient(同上)
GrayText 淡色表示のテキスト  
Hilight 選択されたテキスト・背景  
HilightText 選択されたテキスト・前景  
HotTrackingColor ハイパーリンク  
InactiveBorder (無し) Inactive Border(使用されていない?)
InactiveTitle 非アクティブウィンドウのタイトル・背景  
InactiveTitleText 非アクティブウィンドウのタイトル・前景  
InfoText (無し) ツールチップ文字色
InfoWindow (無し) ツールチップ背景色
Menu (無し) メニュー背景色
MenuBar (無し) メニューバー色
MenuHilight (無し) メニューハイライト色
MenuText (無し) メニューテキスト色
Scrollbar (無し) (メニューの中のチェックボックス背景色に使われていた)
TitleText アクティブウィンドウのタイトル・前景  
Window ウィンドウの背景  
WindowFrame (無し)  
WindowText テキスト  

参考として、比較的デフォルトの基調に近いレジストリ設定をこちらにおいておきます。前述の手順2.の代わりにこれを適用してみてください(再度記載しておきますが、事前にレジストリのバックアップは取っておいた方が良いでしょう)。適用後は下記のような感じになります。

win8colorizing

 

(このエントリを記載している最中に気付いたのですが、Windows Live Writerは作成中のコンテンツが今回行った色設定にひきずられてしまいますね…黒文字で書いているつもりの箇所に、画面表示色通りの黄色fontタグが埋め込まれたり。OSのせいなのかアプリ固有の問題なのか分かりませんが、アクセシビリティ用の機能としても不十分ですね。)

参考:

Windows8の色設定がひどい

 

世間では、モダンUIがマウス+キーボード向けではない、とか、スタートメニューを復活させるべきだ、といった向きでWindows8が批判されているのをよく目にします。

個人的にはその辺のことは慣れの問題であって、Windows8を拒否する理由には全くならず、従来のバージョンと比較して特に不便になったとは感じていません。

しかしながら、自分の他に不満を挙げている人をほとんど見かけたことがないのですが、表題に挙げた色の設定だけは許容範囲を超えていると感じています。

 

こちらはWindows8のエクスプローラーの一部をキャプチャしたものです(がぞクリックで拡大)。”ユーザーフォルダ”が選択状態になっているのはおそらくわかると思いますが、その他に”ローカルディスク(C:)”も選択状態であるのがわかるでしょうか。

win8explorer

…私の環境ではほとんど区別がつきません。こうして部分的に切り取るとさすがに目立ちやすくなるのですが、より広いデスクトップの中でこのような表示が為されても気づかないのです。

ディスプレイのコントラストを高めに設定しているとより一層区別がつきにくくなります。私のディスプレイでは、コントラストを68%まで上げると全くわからなくなりました(通常は初期設定の50%で使用していました)。

 

そんなわけでOSの設定で選択色を変更しようと思い、設定をを探したのですが、Windows8では色の設定に関しては次のダイアログの中で設定できるものしかありません。

win8color

ウィンドウの枠など、一部にのみ影響する1種類の設定だけです。ちなみにWindows7以前ではこちらの”ウィンドウの色とデザイン”のように、選択項目の色を含めて複数種類に関する設定が行えていました。

 

設定は1種類、と書きましたが、正確にはもうひとつ、視覚色覚障碍者向けのモード設定があり、そちらであればちゃんと区別がつく配色になります。

こんな感じになりますが。

win8contrast

これはこれでドギツ過ぎて困ります…(ちなみにハイコントラストテーマ使用時には、一部のデザイン設定に関する機能が無効化されるようです)

なんでこんな両極端な設定しか選べなくなっているんでしょうね。

 

Windows8では本当にこんな設定しかできないのかと調べたところ、ハイコントラストテーマの色を、レジストリを直接編集することで変更し、もう少しまともな色遣いにできることがわかりました。次回はそちらについて記載しようと思います(先に記載しておきますが、あまり期待する結果にはなりません)。

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