なんとか環境が整えられてきましたので、以前宣言していました Linux用ffmpegのビルド手順を記載します。
さきゅばす(と、さきゅばすを利用しているcoroid)ではコメント埋め込み用のフィル多機能をffmpegに追加している関係で、一般的な野良ビルドffmpegは利用できません。また、私が同梱しているffmpegはFAACをリンクしていないため、音質がかなり悪いです。従って、基本的には利用者自身でffmpegをビルドする必要があります。
Windows向けのffmpegは不定期ににちゃんねるのさきゅばすスレ に上げられてる方がいらっしゃいます(これはcoroidでも利用できます)ので必ずしも自分でビルドする必要はないようですが、Linux向けはないため、今回、Linuxでの運用のハードルを下げられるよう、ビルド手順をまとめました。
Ubuntu10.04での手順になりますが、以前CentOS5.3でビルドしたときも概ね同じでした。ただし、ディストリビューションによってパッケージ名などは異なりますので、その点は適宜読み替えてください。
あと、なぜタイトルにcoroid-server用と銘打っているかというと、今回の手順でffmpegにリンクするライブラリが、coroidを動作させるためにあればよい、というもののみだからです。さきゅばすで用いる場合には、lameなど他のライブラリもリンクさせたほうが良いと思いますが、それらについては今回の説明には入っていません。
用意するもの 以下のパッケージをパッケージマネージャからインストールしてください。
gcc g++ (これは必要なかったかも) autoconf automake binutils pkg-config nasm yasm subversion git-core また、以下のサイト/リポジトリからそれぞれのプロダクトのソースを取得・展開しておいてください。
faad2 (ffmpeg内部に取り込まれ不要になったようです) faac x264 gitリポジトリから取得します。以下のコマンドを実行してください。 git clone git://git.videolan.org/x264.git x264 ffmpeg Subversionリポジトリから取得します。以下のコマンドを実行してください。 svn checkout svn://svn.ffmpeg.org/ffmpeg/trunk ffmpeg coroid/さきゅばす用パッチ (2010/09/11 最新のffmpeg(r25102)に合わせて更新)
ビルド 以下、インストール先は/home/yuki/ffとして説明します。
環境変数設定 以下のコマンドを実行してください。
$ export FF_PREFIX=/home/yuki/ff (インストール先を変える場合、ここを変更) $ export LD_LIBRARY_PATH=$FF_PREFIX/lib $ export C_INCLUDE_PATH=$FF_PREFIX/include $ export PKG_CONFIG_PATH=$FF_PREFIX/lib/pkgconfig
faad2 以下のコマンドを実行してください。
$ cd faad2-2.7 $ sh bootstrap $ ./configure --prefix=$FF_PREFIX --disable-shared $ gedit Makefile でMakefileを開き、下記の行 SUBDIRS = libfaad common frontend plugins からlibfaad以外を削除し、以下のようにし、保存します。 SUBDIRS = libfaad $ make $ make install
faac 以下のコマンドを実行してください。
$ cd faac-1.28 $ patch -p1 < ../patches/faac-1.28.patch $ ./bootstrap $ ./configure --prefix=$FF_PREFIX --disable-shared $ gedit Makefile でMakefileを開き、下記の行 SUBDIRS = include libfaac common frontend からcommon, frontendを削除し、以下のようにします。 SUBDIRS = include libfaac $ make $ make install
x264 以下のコマンドを実行してください。
$ cd x264 $ ./configure --prefix=$FF_PREFIX $ make $ make install
ffmpeg 以下のコマンドを実行してください。
$ cd ffmpeg $ patch -p0 < ../patches/ffmpeg1.patch $ patch -p1 < ../patches/ffmpeg2.patch $ ./configure --prefix=$FF_PREFIX --enable-memalign-hack --enable-nonfree --enable-gpl --enable-postproc --enable-pthreads --enable-libfaac --enable-libx264 --enable-avfilter --disable-shared --disable-debug --extra-ldflags="-L$FF_PREFIX/lib -I$FF_PREFIX/include" $ make
以上で終了です。ffmpegディレクトリにffmpegができていると思いますので、coroid/binにコピーしてください。
しかしAndroid2.2で普通にニコニコ動画コンテンツの再生が行えるようになってるんですね。
HT-03Aには縁の無い話だとは思いますが…
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